「アメリカに住むことになった」と、
移住が決まったタイミングで友人たちに報告したところ、
「寂しくなるわー。でもいいなあ・・・アメリカに住めるんだね。」
と、半数以上の友人が「アメリカでの生活」を
羨ましがっていたのを思い出しました。
逆の立場で、私がずっと日本に住んでいて
友人がアメリカで生活することが決まったとしたら、
きっと私も「いいなあ。アメリカでの生活なんて夢だわ」
と言うと思います。
どんなに日本が好きでも、やはり「アメリカでの生活」って、
ドラマや映画で観たりして、憧れがあったりしますよね。
今日は「アメリカで生活するということ」について、
アメリカ在住3年の私の経験をご紹介しながら、
実際のアメリカでの生活を「長所と短所」に分けて
お話しますね。
アメリカ人には当たり前のことでも、
私たち日本人から見ると「????」ということが、
あります。
「アメリカで生活しているけれども、1年経ってもアメリカの生活に馴染めない」
「アメリカで生活するのが夢だけれども、実際アメリカで生活するとなるとどんな苦労があるの?」
「アメリカ人の彼に一緒にアメリカに来て欲しいと言われているけれども、実際の生活はどんな感じなのか?」
など、アメリカでの生活について悩みや疑問のある方
の参考になればと思います。
アメリカ生活のメリットとは?
みなさんもご存知の通り、アメリカという国は大きく広いので、
住む州によって法律に違いがあったり、同じアメリカ人でも
色々な性格の人たちがいることをまずはご理解くださいね。
私が住んでいるのは、アメリカ大陸の中央あたりの州なのですが、
ド田舎でもなく大都会でもないという感じの地域です。
ただし、住んでいる日本人は州立大学に留学に来ている
学生さんたちを除くと、定住者は20~30人くらいです。
私自身、アメリカ在住歴3年なので、
まだ周りの日本人の奥様たちに比べると、
在住歴は浅い方です。
在住歴が浅いからこそ「アメリカ生活のいいところ」について、
まだ新鮮に語ることが出来ると思っているので、
早速ご紹介していきますね!
子供の教育方針は「長所を大きく伸ばす」
私の子供は現在小学2年生なのですが、スクールでの行事に参加すると、
親に対して担任の先生はもちろん、担任以外の先生も子供のことを、
具体例を出して必ず褒めてくれます。
「泣いているお友達を抱きしめてあげていたんですよ」
「先生が片づけをしていると必ず手伝いをしてくれるんですよ」
など、具体的に何があったかを伝えてから
「このまま優しい子供に育ってくれるように一緒に見守りましょうね!」
と、娘の長所をズバリ的確に伸ばすような
アドバイスを先生が親にしてくれるんです。
他の生徒たちも先生から同じようなことを言われているのを
聞いたことがあるので、アメリカ流の教育は
「持っている長所をもっと伸ばす」という印象があります。
子供主体の教育だが、好き勝手はさせない
私の周りのアメリカ人のママたちに共通していることは、
「あなたが思うようにやってごらん」
と、手取り足取り色々と教える前に、
子供に考えさせてまずはやらせてみる環境があります。
そして上手くいかなかったときに、
助け舟を出したりヒントを出したりして、
子供が自分で最後までやり遂げられるような
雰囲気を作るのが上手です。
ただし、子供が友達をないがしろにして好き勝手になり始めたときは、
間髪入れずにきちんと注意していますよ。
参考記事:アメリカ流の子育てに学ぶ!いち早く子供を自立させる方法とは?
アメリカ人は男女問わず、他人に親切
先日、ある企業を尋ねるためにビジネス街に行ったのですが、
会社が入っているビルの前で「ここだよな・・・」ともう一度、
スマホで確認していました。
その時に、ランチタイムに出かけるアメリカ人の女性がビルから出てきて
「Do you need any help?」(大丈夫?)
と声をかけてくれたので、企業名を伝えたところ、
ビルの中に一緒に入ってその企業の受付がある3階まで
案内してくれました。
ランチに行くところを、またビルの中に引き返して
案内してくれたのです。
そして最後は、笑顔で
「Have a good day!」
とカッコよく去っていったアメリカ人のお姉さんでした。
私がいつも意識していることは、アメリカ人に親切にしてもらったら、
同じように親切を誰かに伝えようということです。
アメリカ人は感謝の気持ちを「次は自分が誰かに送る」
という考えが浸透しているように感じています。
田舎は土地が大きい
アメリカでも都会に住んでいる方とは、意見が真逆になると思いますが、
アメリカは田舎に住むと、とにかく土地が大きいです。
地域によっては、日本と比較すると格安で庭付きの家が買えます。
アメリカ人は生涯に4~5回は引っ越す
(実家を出る、結婚する、子供が増える、子供が巣立つ、
家を売って小さい家に夫婦二人)と言われています。
ご近所さんも、お子さんが成人して行くと、
「家が広いためメンテナンスが若い頃のようには出来ない、
庭の手入れも広さがあるため身体的に負担になる。」
という理由で、家を売却して、ご夫婦二人で住む
小さめのお家を購入される方が多い傾向にあります。
車社会なので電車の通勤ラッシュがない
アメリカでも都会は地下鉄通勤になるとは思いますが、
アメリカのほとんどの地域が、車社会です。
車で通勤するのですが、好きな音楽を聴きながら、
パーソナルスペースを侵されることもなく、
途中でスターバックスコーヒーのドライブスルーで
好きなコーヒーを買って・・・
日本では、乗客に押しつぶされて息が出来ないくらいの
通勤ラッシュストレスを経験している私からしてみると、
車で通勤することを経験してしまうと、
もう朝のラッシュ電車には乗れません・・・
ただし、車社会においても朝ラッシュと帰宅ラッシュはあります。
道が混みますし、とにかくスピードを出して走るので、
事故を起こす確率も上がってしまいますよね。
普段着がわりと適当
オシャレをするときはガッツリとオシャレをしますが、
アメリカ人の大半は、普段着が毎日似たようなカジュアルな服装です。
偶然に街で友人に会って「お茶でもどう?」となった際に
「こんな格好だし・・・」というモジモジ感はないんですよね。
Age is just a number!
「年齢はただの数字」というのがアメリカ流の考え方です。
友達同士でも年齢を気にせずに遊びます。
私のアメリカ人の友人は、私の年齢の半分くらいなんですが、
同等に付き合ってくれますよ!
今まで行った企業の面接で、アメリカ人面接官から
年齢を聞かれたことはありませんし、
(年齢を聞くことは状況によっては違法にあたる)
第一、レジュメに年齢を記入する必要はありません。
参考記事:国際結婚は厳しいか楽しいか|憧れのアメリカ生活の現実は?
アメリカ生活のデメリットとは?
さて、では「アメリカ生活のCons(短所)」ですが・・・
「もうなんでアメリカはこうなの!!!」
ということは、日本で暮らした経験があれば、
まあまあ頻繁にあるんです。比較してしまいますからね。
英語編:その1
お店やレストランでは「話せて当たり前」
という態度で接してきます。
観光地で話しかけられる英語とはスピードが全く違い、
3倍速くらいの速さで話してきます。
英語編:その2
毎日、英語を聞きなれていると語彙力は身に付きます。
話すことに慣れても、その単語を正しいスペルで書けるか?
と、言われると「スペルは曖昧なので正しくは書けません」
という問題が起きてしまいます。
英語編:その3
緊急時に英語で対応する自信があるかどうか、
ということです。
救急に家族が運ばれたとか、事件があって911番に通報するとか、
救急車を呼んで電話越しに状況を説明する、とか・・・
パニックになりながら英語がどこまで話せるのか、
という不安はあります。
参考記事:アメリカ人に「おっ!」と思わせる粋な英語表現とは?
医療費がバカ高い
ご存知の方も多いと思いますが、アメリカは医療費が高すぎます。
そのため会社の保険に入る、自分で民間の保険に入るなど、
何等かの保険加入をしておかないと、
とんでもない金額を請求されることになります。
身近な例をご紹介すると、
私の主人が「尿路結石」で突然悶絶し出して、
救急に連れて行きました。
処置としては、
・点滴1本(痛み止め注入)
・痛み止め1錠服用
・レントゲン1枚
・血液検査
救急にいた時間は約4時間でした。
何とか入院は免れたのですが・・・
後日、請求書を見ると、合計金額がいくらだと思いますか?
「全ての処置を合わせて9800ドル」
と記載されていました。
「えっ?」
と思い何回も見直しましたが、やはり$9800なのです。約10,000ドルです。
1ドル=100円として、約100万円なのです!!!
手術をしたわけでもないのにこの金額の請求なのです。
でも主人は「まあ、こんなもんだよね」
とあっけらかんとした様子。
主人の保険を使って、最終的な請求は$800(約8万円)でしたが、
それにしても高いですよね。
アメリカでは保険に加入していないと、
とんでもない医療費を支払うことになります。
実際に自己破産の理由の第一位が
「医療費が支払えない」というのがアメリカなのです。
参考記事:衝撃!アメリカの医療を知っておかないと請求書を見て号泣!?
日本人の謙虚さが通用しない
日本人は誉められても謙虚な態度で
『そんなことないです』ということが美徳だったりしますが、
これはアメリカ人には通用しないんです。
「謙虚」=「優柔不断で曖昧」
と勘違いされてしまうことがあるんです。
参考記事:アメリカ人の自己主張に学ぶ“自分の存在価値”を伝える方法とは?
銃社会
どんなに平穏で「治安がいい」と言われる地域に住んでいても、
銃社会なので、閑静な住宅街で銃の発砲があったり、
街中で撃ち合いがあったりというニュースは耳に入ります。
そのため小学校では、中に入るためのセキュリティーや
本人確認が厳しく行われています。
車の運転が荒い
特に、朝と夕方のラッシュはとにかく急いでいる車が多いです。
アメリカで運転するようになって感じているのが、
車間距離を取らない車が多いことです。
そのため、玉突き事故もよく見かけますよ。
私は、前の車とは距離を置いていますが、
後ろについた車がピッタリとくっついているのは、
何年運転していても怖いなあと思います。
参考記事:アメリカ人は日本人差別をするのか|差別しているつもりはない?
まとめ
「住めば都」という言葉がありますが、
やはり日本人としてアメリカで生活するということは、
長所と短所があるのが現実だと思います。
短所ばかりを気にしていては、せっかくの
アメリカでの生活=自分の人生が楽しくなくなってしまうので
「アメリカだもの」と気楽に構えて、
失敗を学びに変えていくポジティブさが、
きっと「アメリカ生活」を充実したものにしてくれると思いますよ!